コラム

淡路島で民泊を始めるなら、宿だった建物を買うのが早い|許可は引き継げませんが、期間は縮みます

更新 2026.08.28 気まぐれ担当 よしこ 読了 5分

旅館業の営業許可は原則として売買では引き継げません。それでも「元・宿」の建物を買うと開業までの期間が大きく縮みます。理由は構造設備と消防設備。160坪の元民泊施設を例に、淡路島で宿を始めるときの実務を書きました。

淡路島で民泊や宿を始めたい、というご相談が増えています。そのときいちばん時間がかかるのが、開業までの準備です。物件を買って、工事をして、消防を通して、許可を取る。ここで半年から1年が飛びます。

その期間をぐっと縮める方法があります。すでに宿として営業していた施設を、そのまま買うことです。実際にお預かりした施設を例に、何がどう短縮できるのかを書きます♪

160坪の敷地に建つ施設。芝生の庭とパラソル、三角屋根の建物
160坪の敷地に建つ施設。芝生の庭とパラソル、三角屋根の建物

先に、大事な訂正をひとつ

「営業許可ごと譲り受けられる」という説明を見かけることがありますが、これは正確ではありません。

旅館業(簡易宿所を含む)の営業許可は、原則として売買で引き継げません。相続や法人の合併・分割といった限られた場合を除いて、買った側があらためて許可を取り直す必要があります。

ではなぜ「準備期間が短縮される」のか。理由はこちらです。

  • 建物が、すでに構造設備の基準を満たしている。これがいちばん大きい
  • 消防設備がすでに入っている。誘導灯・火災報知設備・消火器などの工事が不要か軽微で済みます
  • 過去に許可が下りた実績がある。保健所とのやり取りの見通しが立ちます

つまり「許可を引き継ぐ」のではなく「許可が取りやすい状態の建物を買う」ということです。ここは正確にお伝えしておきます m(_ _)m

例——160坪の敷地に建つ、元・民泊施設

庭。芝生とウッドデッキ、その先まで敷地です
庭。芝生とウッドデッキ、その先まで敷地です
反対側から。BBQもドッグランもできる広さがあります
反対側から。BBQもドッグランもできる広さがあります

160坪の敷地に、BBQやドッグランなど活用法が無限にある庭。芝生部分には停め方次第で複数台の駐車が可能です。

ハンモックとパラソル。ゲストが過ごす時間が想像しやすい庭です
ハンモックとパラソル。ゲストが過ごす時間が想像しやすい庭です

敷地内にはウッドデッキにゴンドラの個室、そして伝説の鉄道「くろゆり」の実物車両まで配置されていて、中にはBBQセットやレンタル用の釣り道具が入っていました。これらはご希望により、当時のオーナー様からお譲りいただけるお話でした。

1階がゲスト、2階がホストという造り

1階のリビング。庭に向かって大きく開いています
1階のリビング。庭に向かって大きく開いています
暖炉付き。冬の滞在の主役になります
暖炉付き。冬の滞在の主役になります

ゲストの利用を想定して造られた1階には、キッチン・洗面・お風呂・トイレ・暖炉付きリビング。ホスト側の居住スペースとして造られた2階にも、暖炉以外はひととおり揃っています。

この「1階ゲスト・2階ホスト」の構成が、民泊としてかなり効きます。家主居住型で運営する場合、ホストの生活空間とゲストの動線が分かれていることが、そのまま運営のしやすさになります。

2階のリビング。シャンデリアとロココ調の家具
2階のリビング。シャンデリアとロココ調の家具
建物一体型の無煙ロースターが仕込まれた円卓
建物一体型の無煙ロースターが仕込まれた円卓
壮大な振り子時計と調度品。現実を忘れるようなしつらえです
壮大な振り子時計と調度品。現実を忘れるようなしつらえです
1階から2階へは専用エレベーターで移動できます
1階から2階へは専用エレベーターで移動できます

シャンデリア、ロココ調を基調とした家具、建物一体型の無煙ロースター円卓、壮大な振り子時計。1階から2階へは専用エレベーターで楽に移動できます。

三角屋根の3階部分。夕陽が見える特等席でした
三角屋根の3階部分。夕陽が見える特等席でした

三角屋根の3階部分から見える景色も美しく、夕陽の特等席でした。

この施設が教えてくれること

この物件は、世の中に「民泊ブーム」が来る前に、シニアの方が始められた施設でした。予約がひっきりなしに入っていたと聞いています。

面白いのは、設備の豪華さではなく「体験が用意されていた」ことです。BBQセット、レンタルの釣り道具、ハンモック、鉄道車両、ゴンドラ。泊まるだけの場所ではなく、そこで何をするかが決まっている。

淡路島で宿を始めたい方に、いつもお伝えしていることでもあります。建物より先に、「ゲストがここで何をするか」を決めてください。それが決まると、必要な物件の条件が一気にはっきりします♪

よくいただくご質問

民泊と旅館業は、どう違うのですか?

大きく分けて住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)旅館業法の簡易宿所があります。民泊新法は届出制で始めやすい代わりに年間営業日数が180日までという上限があります。簡易宿所は許可制でハードルが上がる代わりに日数制限がありません。本気で事業にするなら簡易宿所、まず試すなら民泊新法、という選び分けが基本です。

許可はどのくらいの期間で取れますか?

建物の状態によります。工事が要らなければ数か月、消防設備の工事から始めるなら半年以上見ておくのが安全です。だからこそすでに宿として使われていた建物には価値があるのです。所管の保健所と消防への事前相談は、物件を決める前にやっておくべきです。

淡路島は、民泊の需要がありますか?

あります。関西圏から車で来られる距離で、海があり、食べ物がおいしい。ここ数年、宿泊施設のオープンが続いているのがその証拠です。ただエリアと季節でかなり差があります。夏に集中する場所と、通年で回る場所があります。ご検討中のエリアがあれば、周辺の状況をお伝えできます。

いまも同じような物件はありますか?

この記事の施設は当時のご紹介で、現況は変わっている可能性があります。ただ、宿として使われていた物件や、宿に向く二棟構成の物件は継続して扱っています。母屋とログハウスのハナレがある仁井の物件のように、ゲスト動線が分けられる建物は有利です。やりたい形を聞かせてください m(_ _)m

「淡路島で人を迎える側になりたい」方へ

淡路営業所にお越しになるお客様のご希望を聞いていて、うれしいことがあります。島外にお住まいの方が「淡路島に行く・住む」ではなく「淡路島で人を迎える」側として物件を探されているお声が、とても多いことです。

島民として、素直にうれしく思っています。迎える側になりたい方のお手伝いは、全力でします。まだ構想の段階でまったく構いません。ご連絡をお待ちしています♪

気になる!と思われたら是非♪淡路島の未公開物件もあわせてご案内できます。

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