コラム

営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)とは|転用できない農地に、収入の道をつくる

更新 2026.08.28 気まぐれ担当 よしこ 読了 6分

農地に支柱を立てて上部に太陽光パネル、下では農業を続ける仕組みです。通常は転用が認められない青地や甲種農地でも、支柱部分の一時転用として設置できる道があります。ただし収量8割以上の確保など条件も。淡路島の農地事情とあわせて書きました。

淡路島には、農業にしか使えない農地がたくさんあります。転用が認められないので宅地としての値段は付かず、手放したいけれど手放せないまま持て余されている。これが島の現実です。

ところがそういう農地に限って、海が絶景だったり、景色がよかったりする。もったいない、とずっと思ってきました。

その農地を活かす方法のひとつが、営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)です♪

営農型太陽光発電のイメージ。支柱を立てて上部にパネル、下では作物を育てます
営農型太陽光発電のイメージ。支柱を立てて上部にパネル、下では作物を育てます

営農型太陽光発電とは

簡単に言うと、農地に支柱を立てて、上部の空間に太陽光パネルを設置し、下では農業を続ける取り組みです。太陽の光を、農業生産と発電で分け合うので「ソーラーシェアリング」とも呼ばれます。

期待できるのは、作物の販売収入に加えて、売電による継続的な収入。あるいは発電した電気を自分で使うことによるコスト削減です。農業経営の改善につながるとされています。

いちばん大事な点——「農地のまま」使えます

ここが本質です。通常は農業以外の用途が認められない農地——農用地区域内の農地(いわゆる青地)、甲種農地、第1種農地——でも、支柱部分の一時転用という扱いで設置できる道があります。

つまり「転用できないから何もできない」農地に、収入の道が開けるということです。淡路島で持て余されている農地にとって、これは大きい話です m(_ _)m

ただし、条件があります

いいことばかりではありません。営農を続けることが前提で、そのための条件が付きます。

  • 農地法の一時転用許可が必要です(支柱部分について)。許可期間は原則3年以内、担い手が営農する場合など一定の条件を満たせば10年以内になります
  • 下部の農地で、収量が地域の平均のおおむね8割以上を確保することが求められます
  • 毎年、営農状況の報告が必要です
  • パネルで日陰になるので、日照が少なくても育つ作物を選ぶ設計になります
  • 許可期間が切れれば更新の手続きが要ります。営農できていないと更新されません

「発電だけして農業はやらない」は成り立ちません。ここを誤解したまま始めると、更新できずに設備を撤去することになります。

制度の詳細は、農林水産省が営農型太陽光発電のページで公開しています。運用は時期によって変わりますので、必ず最新の情報と、地元の農業委員会への事前相談で確認してください m(_ _)m

淡路島でやるなら、どんな農地か

畑とセットでお預かりしていた倉庫。休憩スペースや農機具の保管に使えます
畑とセットでお預かりしていた倉庫。休憩スペースや農機具の保管に使えます
その畑の付近からの眺め。海が見えます
その畑の付近からの眺め。海が見えます

過去にお預かりしたなかで、この使い方に向くと思ったのが淡路市富島の倉庫と、そこから車で5分の浅野南にある約360坪の畑のセットでした。

倉庫があると、休憩スペースを作ったり、農機具を保管したりできます。営農型太陽光をやるにしても、日常的に畑に通う拠点があるかどうかで、続けやすさがまるで違います。

そしてこの畑からは海が絶景に見えます。農業用地なので農業をしていただく必要はありますが、海のそばで、悠々自適に——そういう暮らし方ができる場所です♪

淡路島は、条件が悪くありません

  • 日照時間が長い。瀬戸内式気候で、年間の晴天日数が多いエリアです
  • 農地がまとまって出る。数百坪〜1,000坪級が動きます
  • 南あわじ市を中心に農業が盛ん。営農の相談相手が近くにいます
  • 一方で台風と潮風は計算に入れる必要があります。架台の強度は、内陸と同じ仕様では足りません

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よくいただくご質問

農家でなくても始められますか?

農地を取得するには農業委員会の許可(農地法3条)が要ります。2023年4月に面積の下限は撤廃されましたが、「自分で耕作すること」が前提です。詳しくは農地付きの物件を買う記事をご覧ください。まず耕す人になる。話はそこからです。

売電の収入は、どのくらいですか?

設備の規模、設置コスト、売電単価で大きく変わります。FIT(固定価格買取制度)の単価は年々下がっていますので、いまから始めるなら自家消費と組み合わせる設計も検討されます。具体的な数字は、設備業者に試算してもらうのが確実です。私たちは土地の側からお手伝いします。

下で何を育てればいいですか?

パネルの下は日陰になるので、それでも育つ作物を選びます。一般的には、榊、みょうが、しいたけ、葉物野菜などが例に挙がります。収量が地域平均のおおむね8割以上という条件があるので、ここは営農計画の要になります。地元の農家さんに相談できる関係があると強いです。

やめたくなったら、どうなりますか?

一時転用の許可なので、期間が終われば原状回復(設備の撤去)が原則です。撤去費用も見込んでおく必要があります。始める前に「やめるときいくらかかるか」を計算しておくのが、この手の投資ではいちばん大事だと思っています m(_ _)m

淡路島で実際にやっている人はいますか?

島内にも事例はあります。ただ件数が多いわけではありません。だからこそ、いま手を挙げる方には土地の選択肢が広くあります。「農地を活かしたい」というご相談は、ぜひ聞かせてください。

持て余されている農地に、道を作りたい

淡路島には、農業をすることしか許されていない土地が眠っています。そして、それを手放したい方も、たくさんいらっしゃいます。

営農型太陽光は万能ではありませんし、条件もあります。それでも「何もできない土地」を「使える土地」に変える方法のひとつではあります。

農地をお持ちで持て余している方も、農地を活かして何かしたい方も、どちらのご相談も歓迎です。お待ちしています♪

気になる!と思われたら是非♪淡路島の未公開物件もあわせてご案内できます。

島の物件と暮らしを、こちらでも発信しています♪

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