淡路島で別荘を持つ|エリアの選び方・別荘用地・中古・管理まで

建物は後からどうにでもなりますが、土地だけは動かせません。接道・上水の引き込み・車の付け方・眺望・周辺の宿泊施設。淡路市釜口、志筑、南あわじ市の西海岸でお預かりした土地を例に、別荘用地の見方を書きました。
「淡路島に別荘がほしい」というご相談をいただくと、私たちはまず、ひとつ現実的なお話から始めます。
淡路島にも、分譲の別荘地はあります。淡路市の「海平の郷」や、南あわじ市の「晴海ヶ丘」がそうです。ただ、数えるほどしかありません。「淡路島 別荘」で探しても、別荘のために作られた区画がずらっと並ぶわけではないのです。
そこで多くの方は、一般の土地や中古住宅、リゾートマンションの中から、別荘に向くものを見つけていきます。遠回りに聞こえますが、悪い話ばかりではありません。決められた区画の中からではなく、島じゅうから選べるということでもあるからです。
そのぶん、見る目が要ります。この記事では、エリアごとの性格、土地の選び方、お金と手間のことまで、ご案内のときに実際にお話ししていることを順番に書きます♪

まず決めるのは、賑やかか、静かか
別荘をお探しの方に、私たちが最初に聞くことは決まっています。「賑やかなほうがいいですか、静かなほうがいいですか」。
ここで答えが分かれると、見るエリアがまったく変わります。淡路島は南北に長い島で、北と南では別の島くらい雰囲気が違います。三宮から岩屋までは明石海峡大橋を渡って40分ほど。南あわじの西海岸まで行くと、1時間20分前後を見ておく必要があります。島の北と南で、かかる時間がおよそ2倍違うのです。
この一問に答えるだけで、見るエリアが半分になります。
4つのエリアの性格
淡路市の西海岸——賑やかで、映える
いわゆる「淡路島の西海岸」です。観光スポットが多く、海の見える今風の別荘や宿泊施設が並んでいます。観光客が増え、ここ数年は土地のお問い合わせも増えていると感じています。
人の集まる場所が好きな方、宿や店をやりたい方、発信したい方には向いています。一方で、静けさを求める方には向きません。夏の週末は道が混みます。
淡路市の東海岸(岩屋・東浦・生穂)——生活が回る
島の玄関口と、生活の中心です。スーパー、病院、学校が揃っていて、神戸へのアクセスも最短。移住や二拠点暮らしなど、来る回数が多い方ほど、ここが現実的になります。
ただし「非日常」を求める方には、生活感が強すぎるかもしれません。
洲本市——島の真ん中、街がある
市街地があり、商店街も温泉もあります。島でいちばん「街」らしい場所です。由良や五色など、方角によって表情が変わります。海も山もあり、どちらに振るかを選べるのが洲本の強みです。
南あわじ市——静かで、南国っぽい
島のなかでも農業のさかんな地域で、三原平野の広さと、南国の雰囲気があります。ゆったりしている、というのがいちばん近い表現です。
都会の喧騒を忘れたい方、広い敷地が欲しい方に向いています。買い物や病院までの距離が気になる方、島に来る回数が多い方には遠いです。
実務的な話をすると、南あわじは同じ予算で敷地が広く取りやすいエリアです。静けさと広さを、価格で買える場所です m(_ _)m

「週末」「別荘」「移住」で、条件が変わります
同じ「淡路島の家」でも、この3つはまったく別の買い物です。最初にどれなのかを決めておくと、探す時間がぐっと短くなります。
週末に通う家(セカンドハウス)
いちばん効くのは、来るまでの時間です。島の北部(岩屋・東浦)が有利になります。建物は小さくていい。コンパクトなほうが管理も楽で、結局よく使います。戸締まりと草の管理を頼める先があるか——ここが続くかどうかの分かれ目です。
別荘として持つ家
眺望や環境に振ってよいと思います。多少遠くても「特別な場所」であることに価値があります。人を呼ぶなら、寝られる部屋数と駐車台数が要ります。使わない期間が長くなるので、傷みにくい立地(塩害の少ない高台など)が効いてきます。


移住する家
生活動線がすべてです。スーパー、病院、学校、役所までの距離。車が前提なので、敷地内に停められるかを必ず確認します。眺望より、冬の寒さと風。実際に住むと、こちらのほうが効いてきます。
土地から建てるか、中古を買うか、マンションにするか
淡路島で別荘を持つ方法は、大きく3つあります。
土地を買って建てる。 間取りも仕様も思いどおりになります。ただし設計と工事で1年以上かかることも珍しくありません。上水の引き込みや造成が要る土地なら、そのぶんの費用と時間も乗ります。
中古の家を買う。 建てるより早く、たいてい安く上がります(直す費用を足すと逆転することもあるので、下の「中古の別荘を買うとき」も見てください)。数百万円台から現実的にあります。建物にリノベーションが要るもの、接道がないもの、駐車場が取れないもの——どれかを許容すると価格は下がります。何を諦められるかを先に決めていただくと、探しやすくなります。
リゾートマンションを買う。 意外と見落とされるのがこれです。淡路島には海沿いに建つマンションがあり、管理と草刈りから解放されるのが最大の利点です。鍵を開ければすぐ使える状態が保たれるので、来る回数が多い方には向いています。そのかわり、庭は持てません。管理費と修繕積立金が毎月かかることも、先に見ておいてください。
「いつまでに使いたいか」で、この3つはだいたい決まります。そこを最初に聞かせてください♪
別荘用地で、先に確認する5つ
土地から探す場合の話です。建物は後からどうにでもなりますが、土地だけは後から動かせません。
- 接道 — 建てられる土地かどうか。ここが最初です
- 上水の引き込み — 引き込み済みか、これからか。費用が大きく変わります
- 車の付け方 — 高台ほど、ここが問題になります
- 眺望が将来ふさがれないか — 前面の土地の状況を見ます
- 周辺に宿泊施設があるか — 同じ使い方をしている人がいる場所は、条件が揃っていることが多いです

この5つに加えて、淡路島ならではの確認がもう2つあります。
瀬戸内海国立公園にかかっていないか。 淡路地域の区域は4,740haで、島の陸地(59,244ha)の約8%です。明石海峡・鳴門海峡の沿岸や慶野松原、先山・常隆寺山、それに諭鶴羽山地から南岸(灘・阿万・福良・沼島)にかけてが中心で、南あわじ市の南岸では集落ごと区域に入っているところもあります。
区域の中は、さらに2つに分かれます。特別地域では、建物を建てる・建て替える・増築することに許可が要り、高さや色などに基準があります。木を切る、土地の形を変える、屋根や壁の色を塗り替えることにも許可が要ります。普通地域は届出制です。建物は高さ13m以下・延べ面積1,000㎡以下なら届出は要りませんが、宅地でない土地を200㎡を超えて造成する場合などは、建物が小さくても届出が要ります。
地目が農地でないか。 農地は、農地のままでは家を建てられません。淡路島には市街化区域がないので、転用には届出ではなく許可が要ります(自分の農地なら農地法4条、買って建てるなら5条)。農業振興地域の「農用地区域(青地)」の農地は原則として転用できず、先に区域から外す手続きが要ります。
「畑付きの別荘」を考えるなら、畑の部分にも手続きが要ります。畑を農地のまま買うには農業委員会の許可(農地法3条)が必要で、買ったあと農地をすべて耕し、農作業にいつも携わることが条件です。洲本市では、買う人が島内に住んでいることも条件になっています。買う前に「農地のまま買う/転用する/畑は買わない」のどれにするかを決めておきましょう(くわしくは「淡路島で農地付きの古民家を買う」に書いています)。
どちらも、検討中の土地があれば区域や地目をお調べしてお伝えします。許可や届出の書類は、行政書士さんにお願いする形になります m(_ _)m
地区で見る——釜口・志筑・南あわじ西海岸・尾崎
釜口——高台に、別荘を建てる人が増えています

淡路市釜口は、別荘や飲食店の進出が増えているエリアです。国道より山側の区画は高台で静かで、近くに高い建物がなく海まで一望できるところが多くあります。
川と緑にも囲まれていて、自然を満喫したい方には向いています。周囲に貸別荘が多いのも納得の場所です。
当社でお預かりしている釜口の土地は、接道が良く車も付けられます。「釜口の土地」の一言だけでご連絡ください♪
志筑——生活の便を取るならここ
淡路市志筑は、海と街が近い立地です。津名一宮ICから車で8分、国道28号に入ってすぐ。スーパーも、なんでも揃う大型店も車で5分の距離です。別荘用地としてだけでなく、移住用としても十分に使えます。
志筑でお預かりしている土地は、国道28号からすぐで、接道も良く上水も引き込み済みです。すぐ南隣の淡路ワールドパークONOKOROは、2026年11月30日での閉園が発表されています(2026年8月26日 神戸新聞)。跡地の使い方はまだ決まっておらず、兵庫県企業庁が民間から活用案を聞き始めたところです。

南あわじ市津井のあたり——夕陽の色に染まる
もう少し南、南あわじ市の西海岸まで足を伸ばすと、雰囲気がまた変わります。このエリアはカリコリゾートがあり、2022年に SolaVilla 海テラス南あわじ、2023年3月に るりいろヒルズ淡路 と、新しい宿泊施設のオープンが続いています。
西向きなので、夕暮れ時には街全体が夕陽の色に染まります。180坪以上あれば、ちょっとした家庭菜園の庭も十分に作れます♪

尾崎——夕陽のために来る場所
淡路市尾崎は、北淡ICから車で7分。夏はファミリーで賑わう尾崎海水浴場まで車で2分です。

西海岸の海を見渡せて、なによりゆっくりと日が沈んでいく様子を見られる場所です。この夕陽のために来る——別荘として持つなら、こういう理由がいちばん強いと思います。
中古の別荘を買うとき、私たちが必ず見るところ
淡路島の中古には、長く使われていなかった家がそれなりにあります。安く見えても、直すところが多ければ結局高くつきます。ご案内のときに、私たちが必ず見ているのはこのあたりです(直しながら住む家の選び方は「淡路島で「直しながら住む」家を買う」にも書いています)。

雨漏りの跡。 天井のシミと、押し入れの中を見ます。乾いていても、跡が残っていれば一度は漏っています。
水回りが使えるか。 長く空いていた家は、配管が傷んでいることがあります。通水してみるのがいちばん早い確認です。
浄化槽か、下水か。 淡路島は場所によって分かれます。浄化槽なら、点検と汲み取りの費用が毎年かかります。
シロアリ。 床のきしみと、基礎まわりを見ます。海に近い家ほど、湿気の抜け方が効いてきます。
境界。 古い家ほど、隣との境が曖昧なことがあります。売るときに困るのはここです。測量が要るかどうかで、話が変わります。
車が停められるか。 図面では停められることになっていても、実際に入れてみると曲がれない道があります。これは現地でしか分かりません。
どこにも手を入れなくていい中古は、まずありません。どれを許容してどれを直すか——その判断のために見ています m(_ _)m
「宿泊施設が増えている場所」は、なぜ狙い目なのか
釜口も、南あわじの西海岸も、共通しているのが宿泊施設が増えていることです。これは偶然ではありません。
宿を作る人は、景色・アクセス・インフラを事業として計算したうえで場所を選びます。つまり「そこに人を呼べる」と判断した土地です。別荘用地を探すときに、この判断に乗るのは合理的だと思います。
逆にいうと、何もない場所には何もない理由があります。眺めがよくても上水が来ていない、道が細くて工事車両が入らない、冬に道が凍る。現地を見るときは、そこまで見ます m(_ _)m
買うべきか、借りるべきか、泊まるべきか
正直にお伝えすると、年に4〜5回なら、宿に泊まったほうが安いことも多いです。家を持つと固定資産税がかかり、草が生え、傷みます。
それでも買う理由があるとしたら、こういうときです。
- 荷物を置いておきたい。釣り道具、サーフボード、BBQ道具。これが置けると来る回数が増えます
- 気を使わずに過ごしたい。予約も要らず、犬も連れて行けます
- いずれ移住するかもしれない。先に拠点を持って、島との距離を測る
- 使わない期間は貸すという考え方もあります(民泊には制限があります。下のFAQに書いています)

逆に、「安いから」だけで買うのはおすすめしません。使わない家は傷みが早く進みます。
見学は、半日か1日で回れます
「まだ買うと決めていないのに、見に行っていいのか」とよく聞かれます。むしろ先に見てください。エリアの空気は、写真では絶対に分かりません。

北ルート(半日) — 岩屋・東浦・生穂・釜口。神戸から橋を渡ってすぐ入れるので、午前に出て午後には帰れます。生活の便と、高台からの眺めを両方見たい方に。岩屋の物件は「淡路市岩屋の不動産」にまとめています。
西・南ルート(1日) — 尾崎・北淡の西海岸から、洲本を通って南あわじまで。夕陽を見るなら、西海岸に着く時間を逆算します。
その日のうちに決める必要はありません。 エリアの見当がつくだけでも、そのあとの物件探しがずっと楽になります。物件を1件も見ずに、エリアだけ回る日を作る方もいらっしゃいます♪
いま出ている物件
淡路島の売り物件は「淡路島の不動産」から一覧で見られます。
よくいただくご質問
週末だけの家は、どのくらいの予算から探せますか?
中古の家なら数百万円台から現実的にあります。土地から建てる場合は、土地代に建物と上水・造成の費用が乗ります。予算ごとに何が買えるかは「予算1,500万円で、淡路島の土地は何が買えるか」に書いています。
上水が引き込まれていない土地は、いくらくらいかかりますか?
本管からの距離で大きく変わります。数十万円で済むこともあれば、道路を長く掘る必要があって百万円単位になることもあります。「引き込み済み」と書かれている土地は、それだけで価値があります。検討中の土地があれば、お調べしてお伝えします。
別荘を建てるのに、建築確認は必要ですか?
多くの場合、必要です。淡路島には市街化調整区域がありません。淡路市・洲本市・南あわじ市はいずれも市街化区域と市街化調整区域を分けない「非線引き」で、用途地域も洲本市の市街地にあるだけです。ただ、3市とも都市計画区域は市域の一部だけで、淡路市の一宮地区や南あわじ市の灘・沼島などは区域の外です。
都市計画区域の中では、建物の大きさにかかわらず建築確認が要ります。区域の外でも、2階建て以上か延べ面積200㎡を超えれば必要です。要らないのは、区域の外で平屋かつ200㎡以下の場合などに限られ、その場合でも土砂災害特別警戒区域の中では必要です。確認が要らないときも、建築基準法の基準を守る義務や、農地・国立公園の手続きは残ります。
接道・上水・農地・国立公園の区域など、当社で分かることは先にお調べします。建物の計画が固まったら、建築士さんや市役所にも確かめます。
使わないあいだの管理は、どうすればいいですか?
いちばん多いのは近所の方に見てもらう形です。草刈りと通気だけでも、家の持ちがまったく変わります。管理を請け負う業者さんもご紹介できます。買う前に、管理の当てを一緒に考えます。

別荘を貸すことはできますか?
できますが、条件があります。民泊(住宅宿泊事業)は届出制で、毎年4月1日正午からの1年間で180日までです。
これに加えて兵庫県の条例があり、国立公園の区域内(特別地域だけでなく普通地域も含みます)では、週末等(金曜正午〜月曜正午、休日の前日正午〜休日の翌日正午)、夏(7月1日正午〜9月1日正午)、冬(11月1日正午〜翌年4月1日正午)は営業できません。営業できるのは、実質4〜6月と9〜10月の平日だけです。また学校・幼稚園・保育所などの児童福祉施設・図書館や公民館などの周囲100m以内は、1年を通して営業できません。兵庫県では届出の前に近隣への説明会が要り、家主がいない形なら管理業者への委託も必要です。
旅館業(簡易宿所など)の許可を取れば、民泊の日数制限はかかりません。ただし建物を旅館業の基準(構造設備・消防・建築基準法の用途変更)に合わせる必要があり、学校や保育所などの周囲おおむね100m以内では許可が下りないこともあります。洲本市の市街地のように用途地域がある場所では、旅館を建てられない地域もあります。宿だった建物を買う方法は「淡路島で民泊を始めるなら、宿だった建物を買うのが早い」に書いています。
貸すことを前提に買うなら、その土地で営業できるかを、土地を決める前に一緒に確かめましょう。届出や許可の書類は、行政書士さんにお願いする形になります。
静かなエリアは、防犯面が心配です
人の目が少ないぶん、戸締まりと、留守が分かりにくくすることは意識してください。ただ島は「誰かが見ている」土地でもあります。ご近所と関係を作っておくのが、いちばんの防犯です。そのつなぎ役はできます。
どのエリアがいいか、決められません
決めなくて大丈夫です。ご案内で回れば、たいてい体が答えを出します。北ルートと西・南ルートの2回に分けると無理なく見られます。1日で通すなら、夕陽の時間から逆算して組みます。「エリアを見たい」だけでお声がけください♪
移住を考えていますが、いきなりは不安です
まず週末に通う家を持って、島との距離を測るという進め方をされる方は多いです。実際に何度か泊まってみると、冬の寒さも、買い物の距離も、ご近所付き合いも分かります。そのうえで移住を決めても、まったく遅くありません。東海岸の暮らしは「淡路島の東浦エリアってどんなところ?」にもまとめています。

百聞は一見に如かず、です
ご紹介した場所の、海の見える景色も、青空の広さも、開放的な空気感も——やはり写真では限界があります。
気になるエリアに合わせて、半日か1日で回るルートを組みます。「別荘用地を見てみたい」だけでご連絡ください m(_ _)m
そしてもし、淡路島にもう使っていない家や土地をお持ちでしたら、そちらもお聞かせください。別荘を探している方は、いつもいらっしゃいます。「淡路島の家・土地の売却と査定」から、査定のご相談を受け付けています。
この記事のご相談・物件のご紹介は、宅地建物取引業者 株式会社ai TRADING CORPORATION 熊本県知事(1)第5962号が承ります。個別の物件の取引態様は、各物件のページに表示しています。
気になる!と思われたら是非♪淡路島の未公開物件もあわせてご案内できます。